
📌はじめに:なぜ不審なメールに注意すべきなの?
最近、「メールを開いただけでウイルスに感染した」「偽サイトにログインしてパスワードが盗まれた」といった被害が増えています。
実は、そのきっかけになっているのが**“不審なメール”**です。
でも、不審なメールとひとくちに言っても、
- フィッシング詐欺メール
- 標的型攻撃メール
- なりすましメール
- スパムメール(迷惑メール)
…など、呼び方も種類もさまざま。
初心者にはその違いがわかりにくいのが正直なところ。
今回は、それぞれのメールの特徴や違いをやさしく解説します!
📂不審なメールの主な種類と特徴
1️⃣ フィッシング詐欺メール
🕵️♂️目的:ログイン情報やカード番号を盗み取る
「あなたのアカウントに不正アクセスがありました」
「至急、本人確認をしてください」
…こんなメールを見たことはありませんか?
このような不安をあおる文面で本物そっくりの偽サイトに誘導し、IDやパスワードを入力させて個人情報を盗み出す手口です。
ネット証券のアカウント情報を狙うようなものもあれば、企業の業務システムへのログインアカウントなどを狙うものもあります。
🟠ポイント
- メールのリンク先が本物とよく似ている
- 企業や銀行を装うが、差出人が不自然なことも
2️⃣ 標的型攻撃メール
🎯目的:特定の企業や人物を狙って情報を盗む
「請求書を添付しました。ご確認ください。」
「〇〇商事の△△様より資料送付のご依頼です」
一見、業務メールのようですが、添付ファイルを開くとウイルスに感染するなど、極めて危険です。
フィッシング詐欺メールなど、他のメールとの大きな違いは、不特定多数を狙うのでは無く、はじめから特定の企業をターゲットに、その企業が持つ情報などを狙って仕掛けてくるということです。
ターゲットを研究してメールを送ってくるので、不特定多数を狙ったものよりも巧妙なものであることが特徴です。
🔴ポイント
- 宛名や部署名が正確で、リアルに見える
- 実在する会社や取引先を装って信頼を得ようとする
- 企業の情報を事前に調査して送りつけてくる
3️⃣ なりすましメール(スプーフィング)
👤目的:信用のある人になりすまし、指示を装う
「至急、この口座にお金を振り込んでください」
「〇〇部長の代わりにご連絡します」
これは、上司や取引先など、正規の差出人になりすまして、指示を装って金銭をだまし取る手口です。不特定多数を狙ったなりすましメールの場合は、公式アドレスからのお知らせを装うようなものもあります。
🟡ポイント
- 表示されている名前は本物っぽいが、実際の送信元アドレスが別物
- 返信すると、攻撃者に直接届いてしまう危険も
- 差出人アドレスは偽装できるため、送信元も含めてなりすましをしている場合もある
4️⃣ スパムメール(迷惑メール)
📮目的:広告・詐欺・マルウェア配布などさまざま
「おめでとうございます!あなたが当選しました!」
「副業で月100万円稼ぎませんか?」
こうした広告色の強いメールは、一見無害そうでもウイルスや詐欺につながるリンクが含まれている場合があります。
🟢ポイント
- 一斉送信されていることが多い
- 文面に違和感や誇大表現が多い
- 開封やクリックを促す言葉が目立つ
🔍一覧で比較!不審メールの違いがひと目でわかる表
📬 種類 | 🎯ターゲット | 💡主な特徴 | 🧪よくある手口 |
---|---|---|---|
フィッシング詐欺 | 不特定多数 | 偽物サイトへの誘導、情報搾取 | ログインやカード情報入力を促す |
標的型攻撃メール | 特定の企業や人物 | 本物そっくり、実在する相手になりすます | 添付ファイルでウイルス感染 |
なりすましメール | 社内・取引関係者 | 信用されている人を装う、アドレスが紛らわしい | 偽の指示で振込や情報送信をさせる |
スパム(迷惑)メール | 無差別 | 広告や誇大表現、怪しいURL | 現金当選や健康商品で興味を引く |
おおまかには上記のような分類になりますが、実際には「なりすましをした迷惑メール」や「フィッシング詐欺を組み合わせた標的型攻撃メール」など、様々な手口を組み合わせた仕掛けも多く存在します。
差出人に着目すれば”なりすましメール”と言えるけれど、手口としては”フィッシング詐欺”といったようなものは、何と呼ぶのがふさわしいのかちょっとわかりずらいですよね。
このような事情から、ひとくちに”不審なメール”といっても、様々な呼び方があるというわけです。
🧠初心者が気をつけたい3つのポイント
✅そのメール、本当に必要?内容を落ち着いて読む
焦らせる文面には要注意!「今すぐ対応しないと…」は詐欺の常套句です。
✅リンクや添付ファイルは即クリックしない
URLはタップやクリック前に確認(パソコンならマウスを当てる、スマホなら長押し)
添付ファイルも怪しければ開かない!
✅メールアドレスの“細かい違い”に目を光らせる
「@yahoo.co.jp」が「@yah00.co.jp」など、見間違いやすいアドレスも要チェック。
🔚まとめ:まずは「知ること」から始めよう
不審なメールの被害にあわないためには、「知らなかった…」という状態をなくすことが第一歩です。
ほんの少しの知識と警戒心で、防げる被害はたくさんあります。
標的型攻撃メール訓練を実施して実際の事例に触れることで、違和感に気づきやすい習慣を身につけることも有効な手段です。
📣「このメール、何かおかしい…」
そう思ったら、すぐに上司や情報システム部に相談しましょう!