
🔰まずお伝えしたいのは、「あなたはひとりじゃない」ということ
「訓練担当に任命されたけど、ITの知識もないし、サイバー攻撃なんてよくわからない…」
そんな不安を抱えている方は、実はとても多いんです。
現場で訓練を担当している方の多くは、セキュリティの専門家でも、技術者でもありません。
総務や人事、時には広報や庶務といった部署の方が、突然任命されるケースは多いです。
だから、最初に「自分には無理かも」と思ってしまうのは、とても自然なことなんです。
実際、標的型攻撃メール対応訓練実施キットをご契約いただいている企業の担当者様の中にも、技術者ではないという方は多くいらっしゃいます。
ホワイトハッカーと呼べるほどの高度なセキュリティ知識を備えた方は訓練以外の業務に携わってしまうことが多いため、専門家と呼べるようなレベルの方が訓練を担当することはむしろ希かもしれません。
ウチの会社は専門家でもない自分が一人で訓練を担当していて恥ずかしい。
といった主旨のことを仰る方もいらっしゃいますが、そんなことはありません。
他の会社も似たり寄ったりです。
専門家じゃないから訓練を担当するのはふさわしくない。などということは決してありません!
💡訓練は「専門家が非専門家を教える場」ではありません
誤解されがちですが、標的型攻撃メール訓練とは「知っている人が知らない人に教える場」ではありません。
むしろ、みんなで“気づき”を得て、共に学び合うプロセスです。
訓練の実施を通じて、
- 社内にどんな反応があるのか?
- どんなところでつまずく人が多いのか?
- どんなメールに弱いのか?
といった“実態”が浮かび上がってきます。
そして、それを見て一番学べるのが、訓練を実施するあなた自身でもあるのです。
失敗も成功もすべては経験です。
そこから得られる気づきこそが、最も大事な価値です。
失敗したら訓練にならないなどと思うことはありません!
👣知識ゼロからでも始められる、着実な一歩
「まずは小さく始めてみる」
これが一番のコツです。最初は訓練キットや外部のサポートを活用しながら、以下のような流れを試してみましょう。
- 訓練の目的を明確にする(例:「怪しいメールに気づく意識を持ってもらう」)
- 簡単な訓練メールを選ぶ(難しい内容である必要はありません)
- 社員の反応を見る(クリック率や問い合わせ数など)
- フィードバックを共有する(「これはどう思った?」と一緒に考える)
完璧な訓練なんて、最初からできる人はいません。
少しずつ、社内に「セキュリティを考える文化」を根づかせていくことこそ、あなたの役割なのです。
そして、どんな専門家も、最初から専門家だったわけではありません。
様々な経験を経て、少しずつ技術的な知識などを習得し、成長することによって専門家になっていくのです。
このブログを書いている筆者自身、10年以上わたって標的型攻撃メール訓練を実施し、経験を積み重ねてきたからこそ、このブログを書くことができているのです。
🌸訓練を通して、「自分も成長できる」ことを知ってください
訓練を繰り返すうちに、自然と知識が身につきます。
「なぜこのメールは怪しいのか?」
「このリンクのどこに注意すべきか?」
そんな気づきを、あなた自身が得られるようになります。
訓練の“成果”は、受ける側だけでなく、実施する側にも確実に現れるのです。
📣あなたの一歩が、会社を守る大きな一歩に
「知識がないからできない」ではなく、
「知識がないからこそ、できることがある」と信じてください。
あなたが感じた不安や戸惑いは、他の社員も感じているはずです。
その“気持ち”を知っているあなたこそ、最も適任の訓練担当者かもしれません。
あなたが思ったこと、学んだこと、気づいたことを他の社員にも共有し、
あなたの経験を会社全体に伝えていくことで、社員が共に学び、成長し、それが会社を守る大きな力となっていくのだと考えましょう!
「わからないことがある」というのは、「その先に成長がある事が約束されている」ということでもあるのです。
🚀未来の専門家のあなたにエールを
あなたの挑戦は、決して無駄にはなりません。
少しずつでいい。試行錯誤でいい。
その一歩が、会社のセキュリティレベルを高め、
社員の意識を変えていく大切な第一歩になります。
がんばってください。あなたには、きっとできます!