ドメイン名とは何か?初心者でも3分でわかるインターネットの住所の話

IT技術者であればドメイン名なんて知っていて当たり前かもしれませんが、ITとは無縁の方からすれば、

「○○.comってよく見るけど、あれって何?」
「URLの中に出てくる“ドメイン名”って何のこと?」

といった疑問を抱くのは至極当然かもしれません。詐欺メールは中国をはじめとする海外から送られてくることが多いので、ドメイン名とは何かがきちんとわかっていれば、海外から送られてきた詐欺メールに騙されてしまう確率は格段に減らすことができます。

そう考えた時に、貴社の社員は全員、ドメイン名とは何か?についてちゃんと理解していると言って良い状況でしょうか?

もし、そうでないなら、インターネットやメールを使うすべての人に関係がある、“インターネットの住所”の話について、社員全員に知ってもらう取り組みを是非行ってください。


🔍 ドメイン名とは?

一言で言えば:「インターネット上の住所」

ドメイン名とは、インターネット上でWebサイトやメールアドレスを識別するための名前です。
住所のように、「ここが私たちの場所ですよ」と示すために使われます。


🏠 例:あなたの会社のWebサイトURL

https://www.example.co.jp

ここがドメイン名

この場合、example.co.jp がドメイン名になります。
「example」という名前を、「co.jp」という種類の中で登録したという意味です。


📧 ドメイン名はメールアドレスにも使われる

ドメイン名は、メールアドレスの@以降にも登場します。

support@example.co.jp

この部分がドメイン名

つまり、誰からのメールかを判断する大きな手がかりにもなるんです。それ故に、フィッシングメールなどで悪用されることも多いです。


🔢 なぜドメイン名が必要なの?

インターネット上では、本来「IPアドレス」という数字(例:192.0.2.1)で通信しています。
でも、数字だけだと人間には覚えにくいため、わかりやすい名前(ドメイン名)をつけているのです。

まさに、電話帳で人の名前から番号を探すようなイメージですね。


🏷️ ドメイン名の構成

たとえば、www.example.co.jp というドメインを分解すると…

部分意味
wwwWebサイトのホスト名(省略可)
example自分で決める名前
co組織の種類(企業など)
jp国名(日本)

つまり、example.co.jp は、
「日本の企業が使っている“example”という名前のドメイン」という意味になります。

wwwやexampleの部分はドメインの所有者が自由に決めることができますが、coやjpなどのドメイン名の末尾の部分は所有者が勝手に決めることはできず、国際ルールに則って定められています。


🌐 ドメイン名にはいろいろな種類がある

ドメイン例種類用途の例
.com商用一般企業・商業利用
.co.jp日本の企業登録に法人資格が必要
.org非営利NPO、団体など
.edu教育機関学校・大学
.jp日本日本の誰でも取得可能

あなたがよく見るドメイン名の「最後の部分」にも実は意味があり、国際ルールに則って定められているため、ドメイン名の最後の部分を見れば、どこから送られてきたメールであるかを判断することができます。

詐欺メールを判別する上で抑えておきたいのは、ドメイン名の末尾の部分

国名を示す部分は特に重要な部分であり、日本の場合は.jp、中国であれば.cnといったように、国名を示す部分を見ることで、日本からのメールであるのか、それとも海外からのメールであるのかが判別できます。

中国からメールを受信する機会は無いのに、.cnのドメイン名でメールが送られてきたら、その時点で怪しいと気づけるわけです。

こうした知識を社員全員が知っているかどうかは、セキュリティリスクを考える上では非常に重要と言えます。


✅ ドメイン名に関する注意点(セキュリティ)

セキュリティ対策が進んだことにより、なりすましメールは届きにくくなっている昨今では、詐欺メールをターゲットに届かせ、且つ、ターゲットに誤認をさせる手口として、本物そっくりのドメイン名を使った偽サイトや詐欺メールが増えています。

情報セキュリティの世界ではドッペルゲンガードメインなどと呼ばれているものがこの例です。

例:

  • 本物:amazon.co.jp
  • 偽物:amaz0n.co.jp(数字の0を使っている)

2つをよく見比べれば違いは瞭然ですが、日々大量のメール処理に追われている状況では、ぱっと見では気づかないこともあります。

こうした手口があることを知っていれば、ちょっとした違いに注意を払うようになるものです。メールやWebサイトのドメイン名をしっかり確認するクセをつけることを、社員全員に徹底してもらうよう、日ごろの教育を通じて啓蒙しましょう。


✏️ まとめ:ドメイン名はインターネットの「名札」

  • ドメイン名は、インターネット上の住所・名前
  • Webサイトやメールアドレスに必ず使われている
  • 企業や団体の“顔”とも言える存在
  • セキュリティ面でも要チェック!

今後、Webサイトを見るときやメールを受け取ったときは、ドメイン名に注目してみるだけで、安心・安全なインターネット利用につながりますよ。

たったこれだけのことでも、会社としてのセキュリティリスク低減に大いに役立つはずです。

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キットマスター 代表
標的型攻撃メール対応訓練実施キットの開発者・運用者であり、現役の標的型攻撃メール訓練実施担当として、10年以上にわたり、毎月どこかしらで標的型攻撃メール訓練を実施している、訓練実施のエキスパート。