
ある日突然、社員が1通のメールを開いたことで、会社の機密データが漏えいし、取引先からの信頼を失ってしまった——
これは大企業だけの話ではなく、今や中小企業にも現実に起きている「サイバー攻撃」の一場面です。
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そんな被害を未然に防ぐために、今、多くの企業が取り入れているのが「標的型攻撃メール訓練」です。
今回は、そもそもこの訓練が何のために必要なのか? そして実施にかかるコストや方法まで、経営者の皆さまにわかりやすく解説します。
1. 標的型攻撃メール訓練とは?
「標的型攻撃メール訓練」とは、社員がうっかり開いてしまいそうな“本物そっくりの偽メール”を実際に送って、社員が適切に対処できるかどうかをみる訓練です。
訓練用のメールを開いた社員には「これは訓練メールでした」と通知し、どのようなポイントで見抜けたのか・何が怪しかったのかをフィードバックすることで、実際の攻撃メールへの対応力を高めます。
🔍 目的は“実際の被害を未然に防ぐ力”を養うこと。
2. なぜ標的型攻撃メール訓練が必要なのか?
実際の標的型攻撃メールは、驚くほど巧妙です。
本物そっくりの差出人、今すぐ対応が必要そうな件名、業務に関係ありそうな内容——社員の「ついクリックしてしまった」が命取りになります。
特に中小企業は「セキュリティが甘い」と見られやすく、大企業を攻撃する前の“踏み台”として狙われることもあります。
⚠️ 社員の“うっかり”を減らす唯一の方法は、**擬似体験を通じた学習(訓練)**です。
3. 訓練はやらなきゃいけないものなの?
法律で義務化されているわけではありません。
ですが、実施していなかったことが原因で起きた情報漏えいは、「防げた事故」として責任を問われるリスクがあります。
また、取引先企業や監査法人から「御社はどんなセキュリティ教育をしていますか?」と問われた際に、訓練の実施実績があることは重要な信頼の証になります。
✅ 経営リスクの回避と対外的な信頼性の向上——それが訓練をやる意味です。
4. 訓練にはいくらくらいかかるの?
実施方法によって異なりますが、以下が一般的な費用感です。
年に1回だけ訓練を実施している企業も多いですが、意識向上や注意喚起のために四半期毎、半年毎、毎月といった頻度で訓練を実施している企業も増えています。
訓練は継続して実施することに意味があるので、最初のうちはベンダーに依頼するが、コスト削減と社員のスキル向上を目的に自社での実施に切り替える企業もあります。
方法 | 概要 | 目安費用(企業規模による) |
---|---|---|
ベンダー依頼(外注) | セキュリティ会社に訓練の設計と実施を依頼 | 年1回の訓練実施で数十万円〜数百万円 |
自社実施(キット活用など) | 訓練キットやSaaS型の訓練実施サービスを利用し、社内で運用 | 年間利用で 数万円〜数百万円 ※利用するサービスに依る |
💡 **「標的型攻撃メール対応訓練実施キット」**のようなパッケージを使えば、中小企業でも低コスト・短時間で導入が可能です。
5. どうすれば訓練を始められるの?
導入には以下のステップがあります:
- 訓練の目的や対象を明確にする
- メール文面の準備(既製のテンプレートもあります)
- 訓練の実施と結果のフィードバック
- 社員の反応や改善点を振り返る
👨💼 「初めての方向け」のガイドや相談窓口を設けているサービスも多数あるので、専門的な知識がなくても安心です。
6. 訓練を実施しなかったらどうなる?
「うちは大丈夫」と思っている企業ほど、実はリスクが高いです。
- 情報漏えいによる信用失墜
- 顧客・取引先からの損害賠償請求
- 業務停止や風評被害
そして何より怖いのは、「誰が」「いつ」狙われるかが全く予測できないこと。
実際に事件が起きたあとでは、どんなにお金をかけても信用は戻りません。
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上記の記事を読んで、この記事で取り上げられている企業に対してどのような印象を持たれたでしょうか?名前が挙がってしまっている会社にとっては酷な話ですが、次は御社の番かもしれないのです。
🔒 “起きてからでは遅い”が、セキュリティの世界の常識です。
【まとめ】経営者として知っておくべき「備え」
中小企業も例外ではないサイバー攻撃の脅威。
だからこそ、「社員を守るため」「会社を守るため」にも、標的型攻撃メール訓練は現代の必須対策となっています。
✅ やるのに早すぎることはありません。
✅ 小さな一歩が、会社の未来を守ります。
🛠 もし訓練を簡単に始めたいなら?
「標的型攻撃メール対応訓練実施キット」では、テンプレートやマニュアル、研修動画など、すぐに訓練を始められるパッケージをご用意しています。
導入サポートもあるので、初めての方でも安心です。
標的型攻撃メール訓練についてもっと知りたいと思われた方は、弊社にお気軽にご相談ください。
弊社サービスを利用するかどうかはわからない、また、既に他社サービスを利用しているという企業様でも大歓迎です。
標的型攻撃メール訓練について考えてみたい、もっと深く知りたいと思われたその気持ちが大事なので、訓練に関するセカンドオピニオンとして、訓練に関するあらゆる疑問にお答えします。