
フィッシング詐欺メールを見抜く力を、誰にでも身につける方法
あなたの会社にも、いませんか?
📩 **「あ、これフィッシングメールですよ」**と即座に見抜く人と、
📩 **「ん?怪しい気もするけど…クリックしちゃった」**という人。
同じメールを受け取っているのに、反応は真逆。
この“違い”は、一体どこから生まれているのでしょうか?
⚖️ 気づける人 vs 気づけない人の違いとは?
項目 | 気づける人 | 気づけない人 |
---|---|---|
📘 知識 | ドメインや送信元の特徴に詳しい | 形式しか見ていない |
👀 観察力 | メールの細部(URL・表現)に目を向けている | 内容の雰囲気だけで判断 |
🧠 意識 | 常に「詐欺かも?」という疑いの視点を持つ | メール=信頼できるものと無意識に思っている |
🔄 経験 | 過去に訓練や被害事例に触れた経験がある | 実体験も事例もほとんど無い |
🛡 行動パターン | すぐにIT部門に相談・通報する | 自分で判断してしまう/放置する |
🧠 フィッシングメールに気づける力は「才能」ではない
よく「セキュリティに強い人だから」「ITが得意だから」と言われますが、
実は違います。
すぐに気づける人も、最初は誰だって初心者でした。
その人たちが違うのは、「見るべきポイントを知っている」
そしてそれを**「習慣として意識している」**という点に尽きます。
英会話ができるようになるには、習慣として英会話ができるようになるまで練習することが必要であるの同じく、フィッシング詐欺メールに気づけるようになるかどうかは、才能でも何でもなく、すべてはトレーニング次第であるということです。
🔁 気づける人になるための3ステップ
では、どのようにすれば誰でもフィッシング詐欺メールを見抜けるようになるのでしょうか?
ポイントは以下の3つです。
✅ Step 1|「見るべき場所」を知る
- 送信元メールアドレスのドメインを確認
例:info@amaz0n.co.jp
← よく見ると“0”が混ざっている
- メール内のリンクURLをマウスオーバーで確認
表示と遷移先が違うURLになっていないか?
スマートフォンの場合はリンク長押しでURLを確認です。
- 不自然な日本語や過剰な脅し文句がないかを観察
✅ Step 2|「気づく練習」を繰り返す
- 月1回の訓練メール配信
- 実在メールとの比較トレーニング
- 「本物と偽物を見分ける」ゲーム感覚の研修
繰り返し見ていると、脳が“違和感パターン”を覚えます。
これは心理学的にも「パターン認識の強化」と呼ばれる学習法です。
セキュリティの専門家がフィッシング詐欺メールに騙されてしまうことが少ないのも、「仕事」として否応なしにセキュリティに関する情報に毎日触れているからに他なりません。
✅ Step 3|「まず疑ってかかる」というマインドセットを持つ
- 「信頼は確認のあと」が鉄則
- 普段使わないサービスからのメールは一旦停止
- 迷ったらIT部門か上司に相談
届いたメールが本物か偽物かに関係なく、最初から「これはフィッシング詐欺では?」と疑ってかかっていれば、本物かどうかを確認しようとするアクションが発生します。
これは条件反射であり、無意識下においても本物かどうかを確認しようとするアクションが発生するというのは、フィッシング詐欺メールから身を守る上で非常に大事なことです。
📣 教育担当者ができる仕掛け
セキュリティ教育担当者としては、以下のような打ち手が効果的です。
- ✅ 社内ポスターやスクリーンセーバーで「見るべきチェックポイント」を常に意識させる
- ✅ 「このメールは安全?危険?」を問いかけるクイズ形式の社内イベントを実施
- ✅ 訓練メールだけでなく、実際に使っている業務メールを題材にしたワークショップを実施
フィッシング詐欺メールに気づけるかどうかについて、社員個人の自助力に任せている、また、頼っている会社も少なくないと思いますが、一人の社員がうっかりフィッシング詐欺メールに騙されてしまえば、損害を被るのは会社です。
会社として損害が発生するのを防ぐためには、社員個人の自助力に頼るのではなく、否応なしに習慣化する、あたりまえのこととして定着する仕組みを会社として提供するべきです。
🔚 気づける力は「習慣」で誰でも身につく
❝すぐに気づける人は、最初から特別だったわけではない。❞
❝“気づこうとする習慣”が、その違いを生んでいる。❞
💡 どんなに優れたセキュリティ対策システムがあっても、
最前線にいるのは「人」です。
その「人」の気づき力を、日々の教育と習慣で磨いていきましょう。